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Supercellの音響/放送部門の責任者であるMarkus Haikonen氏は、次のように話します。

Haikonen「新社屋を建てるにあたり、スタッフが働く空間を再構築することになりました。設備の運用は徹底した管理が必要でしたが、Akukonがそれを実現してくれました。また私たちはデザイン面でも多くの助けが必要でしたが、AkukonとAudicoが協力して私たちの要望に応えてくれました」

Akukon社は、フィンランドで一番の音響設備設計の専門会社で、AVソリューションのエキスパートであるAudico Systems Oyと協力し、新社屋のシステム設計とインテグレーションを行いました。

Smart IP

It’s Game On for Genelec at Supercell HQ


Haikonen「特にチーム・スペースと会議室の設計に関しては、使いやすさや管理のしやすさを含め、私たちのニーズに合ったものにしたいと考えていました。そしてもちろん、品質を追求したかったことは言うまでもありません」

Haikonen氏はさらに続けます。

Haikonen「Genelecのシステムを採用したのは理想的な選択でした。特に新しいSmart IP 設備スピーカーは素晴らしいですね。私たちは以前からGenelecの大ファンだったんです。今も世界中の弊社オフィスで数多くのGenelecスピーカーが使用されています。そのため今回のプロジェクトでも、当然の選択肢として候補に挙がりました。内蔵されているDSPを自由に制御できるSmart IP 設備システムが登場するという話を最初に聞いた時から、外部の制御プロセッサーが必要とされない小規模でシンプルなチーム・スペースや会議室に最適ではないかと考えていました。また、Smart IPのコンセプトである信頼性と柔軟性も、これらの部屋に必要なものでしたからね」

Salo「建物全体には500台以上のGenelecスピーカーが設置されており、4430 Smart IP 設備スピーカーがそのうち300台強を占めています。残りは移転前のオフィスで使用されていたGenelecのアクティブ・スピーカーが再利用されています」

こう語るのは、Audico社のテクニカル・スペシャリスト、Terhi Salo氏です。

Salo「イーサネット・ケーブル(LANケーブル)1本で設置が行えるSmart IP 設備スピーカーは、今回のような大規模で複雑な設備に最適です。電源、オーディオ、そしてスピーカーとDSPのコントロールを1本のケーブルで管理できます。特にスピーカーのDSPにリモート・アクセスできる機能は、テスト運用の際にとても便利でした。ある場所で問題が報告された場合でも、スタッフが実際にその場所に到着するまでの間に原因を究明できてしまうほど、すぐに状況を把握することができます」

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Salo「新社屋には様々な空間があるため、各部屋にはそれぞれ異なる設定や構成が必要でした。チーム・スペースや中規模のZoom用会議室では、2台のGenelecスピーカーによるシンプルなオーディオ・システムを設置し、内蔵DSPでEQや音量調整を行いました。プロセッサー機器などを設置できる大きめの部屋の場合は、音響関連を全てQSC Q-SYSプロセッサーで処理し、Smart IP Managerは各スピーカーのファームウェア・アップデートなどに使用しています。IPアドレスは自作のカスタム・スクリプトで割り当てられており、各スピーカー名はDante Controllerで設定しています。運用中のシステム監視は、カスタムのAudicoソフトウェアからGenelecのAPIを用いて行っています」

2つの大きな会議室には同軸3ウェイ・スピーカーThe Onesのメイン・システムに加え、ボイスリフトとメイン・スピーカーの遅延対応システムとして4430 Smart IP 設備スピーカーが導入されています。ボイスリフト・システムとは、マイクとスピーカーを組み合わせて音声を増幅させることで、広い部屋の隅で話す人の声を30メートル離れた部屋の反対側でも同じ音量で聴かせるためのシステムです。また、メインのロビー、ジム、カフェテリア、スタッフの娯楽施設などにもGenelecシステムが採用されています。多くのスピーカーは、オフィス内の美しい内装と自然に溶け込むように、カスタム・カラーで塗装されています。

Ilomäki「私が生きている間に、この規模と品質のプロジェクトに再び携われる可能性は低いかも知れません」

こう語るのは、Akukon社のTapio Ilomäki氏です。

Ilomäki「プロジェクトが形になり、完成をこの目で見れたことを、本当に光栄に思います。このプロジェクトでは技術的な面はもちろん、視覚的にも優れたものが要求されていました。Supercellチームはもちろん、建設業者、システム設計を担当したAudico社など、関係者全員がそれを十分に理解し、プロジェクトに取り組めたと思います。Supercellの環境に対する美学は彼らの働き方にとって最も重要な事柄であり、私たちはそれに応える必要がありました。Genelecはこれまで同様、私たちの求める最高品質のシステムを提供してくれました」

Haikonen「本当に素晴らしいプロジェクトでした。最高のパートナー達と一緒に仕事ができて光栄です。実は以前、当時まだ開発中だったSmart IP 設備スピーカーのプロトタイプを特別に見せて頂く機会があり、私たちはその頃からSmart IP 設備スピーカーを新社屋で採用できないか検討していました。そして最初の機種が発売されると同時に旧オフィスで設計コンセプトのテストを開始し、長い準備期間を経て新社屋での大規模導入に至りました。関係者全員にとって大きなチャレンジでしたが、結果は一目瞭然です。皆が満足するものが達成できたことを誇りに思っています」

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